2025/07/17 13:28
ルイボスティーの日本国内市場推移
かつては「南アフリカの不思議なお茶」として紹介されていたルイボスティーですが、近年、日本国内での人気は確実に広がりを見せています。その背景には、健康志向の高まりやカフェインフリー飲料への関心の増加があります。
日本にルイボスティーが本格的に紹介されたのは1990年代後半。南アフリカ共和国を原産とするこのお茶は、ノンカフェイン・低タンニン・高抗酸化という特徴を持ち、特に妊婦や小さな子どもを持つ家庭を中心に人気を集め始めました。
2000年代に入ると、美容や健康への関心がさらに高まり、雑誌やテレビなどのメディアで取り上げられる機会が増加。これにより認知度が一気に上がり、輸入量も年々増加傾向を示しました。特に2010年代以降は、大手スーパーやドラッグストアでもルイボスティーを見かけることが当たり前になり、ペットボトル飲料としての商品展開も進んだことで、若年層や男性にもファンが拡大しています。
さらに、2020年以降の新型コロナウイルスの影響により、「免疫力を高めたい」「体に良いものを取り入れたい」というニーズが急増。ルイボスティーはその中で“体にやさしい日常茶”として、家庭内での消費が大きく伸びました。
現在では、オーガニックやフェアトレードといった付加価値の高い商品も多く登場し、品質や製法にこだわる消費者のニーズにも応えています。また、SNSなどを通じて飲み方やアレンジレシピが広まり、「おしゃれで健康的なティータイム」の象徴としても定着しつつあります。
日本におけるルイボスティー市場は、まだ成長余地が大きい分野とも言えます。今後は、健康志向・サステナビリティ・個性あるライフスタイルを求める消費者に向けて、より多様な商品展開やマーケティングが求められるでしょう。